建設キャリアアップシステム


建設業界では、就業者数の34%が55歳以上である一方、29歳以下が11%と、全産業を大幅に上回るペースで高齢化が進んでおり、将来にわたる担い手不足が懸念され、次世代への技術承継が大きな課題となっております。

そこで、技術者の評価が適切に行われ、処遇の改善に結びつけること、更に人材育成に努めて優秀な技能者をかかえる専門工事業者の施工力が見えるようにすることを目指すシステム「建設キャリアアップシステム」が構築されました。

建設キャリアアップシステムは、技能者の現場における就業履歴や保有資格などを、技能者に配布するICカード(キャリアアップカード)を通じ業界統一のルールで把握するとともに、システムに蓄積する仕組みです。
システムの活用により、技能者の処遇の改善や技能の研鑽を図ることを目指しています。

メリット

【技能者】
1)技能の向上に努める技能者が適正に評価され、処遇の改善に繋がる環境を整える。
2)建設業退職金共済制度における証紙の貼付状況が確実かつ容易になる。
3)建設業を一旦離れ、再入職する際に離職以前に習得した資格・研修や現場経験を客観的
に証明できる。

【技能者を雇用する専門工事業者】
1)雇用する技能者の水準を客観的に把握でき、施工力をアピールすることが可能となる。
2)優秀な技能者を、発注者や元請企業にアピールし受注機会の拡大に繋げることが可能となる。

【現場を管理する元請企業】
1)システムを活用し、社会保険加入状況の確認、現場管理の効率化、現場のコンプライアンスやトレーサビリティの確保を図ることが期待 できる。

2)優秀な人材を抱える専門工事業者の選定に活用できるほか、顧客に対し施工に携わる技能者のスキルをアピールするといった活用も可能となる。

平成31年4月より、運用が本格的に開始されました。

9月末日現在
登録技能者数   116,290人
登録事業者数    22,516社   (一般財団法人建設業振興基金資料より)

国土交通省では、運用開始初年度で100万人の技能者の登録、5年で全ての技能者(330万人)の登録を目標にしていますので、早めの登録を検討してみてはいかがでしょうか?

なお、当事務所でも近々に「建設キャリアアップシステム」についてのセミナーを開催する予定でおりますので、開催日時等が決まりましたらあらためてお知らせいたします。

アスカ総合事務所 八木

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