2023年5月part2「変革の嵐の中で」
ふっと眼を閉じると走馬灯のように様々な過去が蘇る。旅立った人、別れた人、出会った人。悩んだこと、泣いたこと、笑ったことなどたくさんあった。事務所開業以来の出来事が浮かんでくる。特にテクノロジーの進展である。1980年代のファクシミリの出現。90年代になるとパソコンから携帯電話。そしてインターネットやスマートフォンの普及。その度に仕事のやり方が変化してきた。しかし、なにも脅威に感じることはなかった。むしろ書類等の迅速化、正確性や保存能力等々から利便性の高さを感じていた。
しかし現在、世に出てきたAIには、ただただ驚くべき能力が備わっている。その驚きを本日の「休筆?」というブログに書いたのだが、多くの意見をいただいた。賛否両論あった。そこで、part2としてAIについて再び書くことにした。(それを書いている暇があるなら仕事をしろ!という声も聞こえてくるが、昼休みだからいいでしょう。)
あらためて考えてみると、この生成AIの出現は18世紀後半の蒸気機関の発明に匹敵する。否、それ以上の産業革命をもたらすものとなることが予見される。AIの出現により、なくなる仕事・職業は数知れない。蒸気機関の発明も多くの職業を変えた。手動で紡績を行っていた紡績工や、手で布を織っていた織工、馬車の御者などはなくなった。変わって現れた職業は、蒸気機関のメンテナンスや修理を行う技術者や、鉄道や汽船の運転手、工場や鉱山での機械操作員等々である。
今回のAIのもたらす変革は、人類が初めて経験するシーンとなってくるだろう。何しろ「人間は考える葦である」という言葉どおり、Thinkするという能力を備えているから今日まで生き延びてきた。しかし、それをはるかに凌駕する存在が出現したのである。仕事も職業も大きく変革するであろう。なにが消滅し、なにが残るかはいろいろな意見があり、書籍やマスコミが盛んにかまびすしくしているが、誰も本当のところはわからない。
私たちの職業も大きく変わらざるを得ない。各規程や契約書類等の作成。計算業務や申請業務もあっという間にAIに取って代わられるだろう。しかし、AIにできない業務もあるであろう。創造性や発想力、データの解釈や応用、感情や判断を伴う作業は、まだまだ開拓の余地があると思う。
好きではない言葉に「親ガチャ」という言葉があるが、あえて言うなら私は「時代ガチャ」の生まれでなくてよかったと思う。戦国時代や江戸時代に生まれていたならAIにも逢うことができなかった。さらに「平和ガチャ」の時代である。
押し寄せるAIの嵐の潮目をみて、晴天を目指しこの波に乗っていかなければならない。
面白い時代がやってきた!人類史上最高の時代がやってきた。変革の嵐の中を突き進め!
♪苦しいこともあるだろさ~だけど僕らはくじけない!泣くのはいやだ笑っちゃおう!進め~♪ (末尾歌詞は、「ひょっこりひょうたん島」テーマソングより)
2023年5月1日part2
photo by Sakai