【2019/6/24 アスカセミナーを開催しました】第1部 「働き方改革」年次有給休暇と時間の把握
6月24日13:30~16:00まで働き方改革をテーマに、第1部「年次有給休暇と時間の把握」、第2部「SDGs視点からの取り組み方」としてアスカセミナーを開催いたしました。
当日は、30名ほどのお客様にご参加いただきました。
誠にありがとうございました。
第1部は、私、佐野が年次有給休暇の基礎の基礎から、実務的な疑問点の解消と法改正の内容を正しく理解していただきたい という思いをもって実施いたしました。
年次有給休暇は、経営者も労働者も認識している制度ですが、「正しく法律を理解しているか?」となると、判断に迷ったり、少し間違った理解で運用されたりということは珍しくありません。
そこで、そもそも年次有給休暇は法律ではこうなっていますよ、これは法律に制限されることで、これは会社毎に判断すべきことですよ、と普段、お客様から質問があることを中心に解説させて戴きました。
年次有給休暇の法改正に関しては、「年に5日取得させなければならない」という部分だけがクローズアップされてしまい、社長の大号令で「とにかく、年間5日は、年次有給休暇を各自で取るように」と指示だけが飛んでいる、という話も聞きます。
従業員の方からは、「もっと年休を取れるようにしてください。」という声もある一方、「毎日忙しいのに、年休を取れと言われてもね…。休むとかえって大変になるから、年休はいらないです。」「仕事間に合いますか?大丈夫なら休みますけど…」といった声を聞くこともあります。
年次有給休暇に対する意識は、数年前から随分と変わってきたと実感していましたが、法改正によってもっともっと意識が変わっていくでしょう。
現在の意識調査では「年休の取得にためらいを感じる」という人が60%以上いますが、この割合は、年々減少していき、何年か先には「年休を8割以上消化できない会社はブラック企業だ!」という時代がくるのかもしれません。
それとも、もうそういう時代なのでしょうか・・・
法律は、どの会社にも同じように適用されますが、そこから導き出される答えは様々です。
業務改善の一歩として、単に「年休の5日を取得させなければならない」と捉えるのではなく、労働日数、休日日数、労働時間と業務配分、人員配置等を考えて年次有給休暇制度を構築することが必要ではないでしょうか?
当事務所でも、様々なご提案をさせて戴きたいと思います。
下記は、働き方改革のスケジュールです。
働き方改革は、一朝一夕では為し得ません。
会社によって『働き方改革』の捉え方は違いますが、働き方改革の一番の目的は「生産性の向上」です。
現在の業務をどうやって効率化するか、省力化するか、付加価値を上げるか、を考え、具体的に取り組み、その結果として会社も従業員も幸せになれる制度をつくる。
従業員が自ら成長し、その能力を十分に発揮したいと思える会社にする。
継続して事業を実施し、成長し続ける会社になる。
そのための施策として、年5日の取得だけに捉われずに「当社の年次有給休暇制度はどうあるべきか」を考えていただければと思います。