花をいける
花の匂いに心癒され、花を愛でてホッとしながら、花からパワーをいただく。
お花をいけていると、自分の心が透けて見える。
事務所の玄関、踊り場に、お花が大好きな理事長からの差し入れの花を飾らせてもらう。
心がザワザワしていると、いけた花にも落ち着きがなく、何度もいけ直すが納得いかず、心が落ち着くのを待つ。
花には活霊が宿るといわれる。病気に苦しむ方に花を持っていくのも、さかんに咲く花のように、あなたの生命力を復活させてほしいとの願い。
復活かなわずして息をひきとった方の枕頭に花を飾り、棺に移してから周囲を花で飾るのも、清らかに美しく浄土へ・・・という思いと共に、活霊をとりもどして還ってほしいという切なる願いがこめられている。
そして花は、若く栄えあるもののシンボルとされてきた。女性が「花かんざし」を飾るのも、頭に挿す人の生命に活気をあたえ、寿命の長きを願ってのことだという。
「いけばな」の誕生は室町時代。
草木の生命と風情を「なおざりにしない心」が意識され、はじめて、草木の芽生え、花咲き実を結ぶ生命の実相に気付き、草木の微妙に変わりゆく実相に心動かされ、「草木の風情」すなわち「花の心」を大事にする。このような、人間の四季折々の草木に対する思い、そこに、日本の「いけばな」の誕生がある。
「いける」の本義は、切り取ったわずかな草木を、いきいきと、より自然のままにいかすということであり、「いけばな」の本質は、花器にさす草木に、少しの「品」を加え、そしてさりげなく「放逸」にいけ、少数の草木でも、さまざまな取合せにより、「天工自然の妙」をあらわすことにある。
お花をいけさせてもらうことで、花からパワーを頂き、
自分の心を見つめ直すいい機会を頂いています。
このような時だからこそ、お宅に一輪のお花を活けて
みてはいかがでしょう。
家庭の中に、やすらぎと優しさを運んでくれると思います。
原田敦代