労働保険年度更新・一般拠出金について


~労働保険年度更新・一般拠出金について~

労働保険の年度更新の時期となりました。 労働保険料(確定保険料)と併せて申告納付する一般拠出金 をご存知でしょうか?
今回はその一般拠出金についてお話しします。

では一般拠出金とは何でしょう?
「石綿による健康被害の救済に関する法律」(2006年3月施行)により、石綿(アスベスト)健康被害者の救済費用に充てるための拠出金です。2007年4月1日より申告納付が始まりました。石綿はすべての産業において、施設、設備、機材等に幅広く使用されてきたため、石綿の製造販売等を行ってきた事業主のみならず、すべての労災保険適用事業場の事業主が一般拠出金を負担するものです。
一般拠出金率は1000分の0.02 です。

石綿(アスベスト)とは?
石綿は極めて細い繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくい特性を持っていることから、生活のあらゆるところで使用されてきました。石綿の用途は3,000種といわれるほど多く、主に石綿工業製品と建材製品に分けられ、その8割以上は建材製品ということです。1955年ごろから鉄骨造建築物などの軽量耐火被覆材として使われはじめ高度成長期に多く使用されました。他にも石綿含有保温材、摩擦材(自動車や産業用のブレーキパッドなど)、断熱材用接着材、耐熱電気絶縁板、セメント製品など多くのものに使用されていました。

石綿(アスベスト)による健康被害とは?
石綿は「肺がん」や「中皮腫(中皮細胞から発生するがん)」を発症させます。石綿にばく露してから中皮腫を発症するまでの潜伏期間は20年~50年と非常に長いことが特徴です。中皮腫による死亡は平成10年570人、平成25年1410人と15年で約2.5倍に増えています。石綿対策が十分にできていなかった時代に石綿にばく露した人たちが長い年月を経て中皮腫を発症しているものと推測されます。これらの健康被害は一時ニュースに大きく取り上げられました。

厚生労働省は

「石綿ばく露作業による労災認定等事業場」を公表しており、過去に公表事業場に就労していた労働者に注意喚起する、又は公表事業場の周辺住民の方々が、自身の健康状態を改めて確認する契機となるよう働きかけています。

令和2年3月31日現在、石綿健康被害救済法に基づく労災認定累計件数は14,981件です。
潜伏期間が長いため認定に必要な書類が整わず苦しんでいる方も多くいらっしゃるようです。
そのような方に早く救済への道がひらけることを切に願います。

アスカ総合事務所  黒島

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